私は子供の頃から身体を動かずことが好きでした。競技能力は高くなかったのですが学生時代は部活動に励み、大人になった現在でも週末はスポーツをすることを楽しみにしています。
私の学生時代もそうでしたが、現在でも中学生・高校生がスポーツを行う場は主に学校での部活動になると思います。
部活動制度は以前より様々な指摘がされていますが、その中でも私が問題だと感じているのが「試合の機会」に大きな開きがあることです。
体育連盟の試合は学校単位を基準にしているため、団体戦では観客席で応援する生徒を大量に抱えていますし、個人戦でも学校ごとに出場選手に制限があるため部員を多く抱えている学校では出場機会がない生徒もいます。また、このような制度のため練習試合でもレギュラーメンバーの出場が中心になっています。
さらに体育連盟の試合は団体戦も個人戦もトーナメント制でいわゆる強豪校に当たりあっさりと敗けていくケースが多くみられます。
スポーツは元々遊びであるはずです。そのため私はスポーツで一番大切なことは「楽しむ」ことだと考えています。せっかく毎日のように練習を重ねていても試合で試す機会が無ければ楽しみは半減していしまうのではないでしょうか。
部活動を熱心に指導されている方の中には「人として成長してもらいたい」「根性を身につけるために練習がある」というようなことを言われる方もおられますが、それを目的にスポーツを行うことは違うのではないかと感じています。
私もスポーツを続けていく中には教育的な価値があると考えていますし、インターハイなどの大会で上位を目指して努力を重ねることは素晴らしいことだとも感じています。
しかしそれらはあくまでもスポーツが楽しくて取り組んでいた過程で運良く得られる学びや結果だと思います。
「継続する力を身につけるためにスポーツをする」のではなく
「スポーツをしていたら継続する力がついていた」ではないでしょうか。
スポーツや部活動を通して成長していく姿が見られるのは嬉しいことですが、それを押し付けるべきではないと考えています。
上記のような状況を変えるには何が出来るかを考え、既存の年代のトップを決める大会とは別の価値観、多くの選手が試合を楽しめる、大会があってもいいのでは?と想い自身で大会を開催するようになりました。
小学生や大人はスポーツを楽しむことを基本にした取り組みが増えてきているように感じますが、中学生・高校生ではほとんどないのが現状です。
日本では高校での部活動引退をもって競技から離れてしまう率が高いという統計があります。これはレベルに関係なく聞く話でとても残念に思っていますし、勿体ないとも感じています。
この活動が永く「スポーツを楽しむ人」が増えることにつながることを願っています。