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教育のためにもリーグ戦を

私は教育の効果はあくまで結果だと思っているので、教育のためにスポーツをすることは好きではありません。

しかし、スポーツの教育的側面に目を向けた時その特徴としてフィードバックの分かり易さがあると思っています。

 

ここ最近はPDCAサイクルが重要だといわれていますが、スポーツも競技能力を向上させようと思えばこのサイクルを上手く回していく必要があります。スポーツは実社会に比べて単純なため各ステージが上手く機能しているかが分かり易いためその練習に向いていると思います。

 

この教育的な側面は競技力に関係ないはずですが、現在の部活動では競技力が低いものには得られにくいシステムになっています。

まず、主な大会が競技能力が上から下まである状態でのトーナメント形式です。競技力が低いものは競技力が高いものに敗戦するケースが多くなり、練習で取り組んできたことの成果が判断しにくいです。

また、敗戦が許されないトーナメントであるために試合での出場するメンバーが固定化されます。酷い場合には公式試合だけでなく普段の練習も試合の出場メンバーを中心に行われてしまいます。この状態では試合という一番有効なフィードバックが得られるのは強豪校の主力メンバーだけです。

 

指導者の中にはスポーツの教育的な価値は忍耐力を身につけたり、チームの為に働くことを覚えるためという方もいます。

しかし、前回に書いたように時代が変わり求められているものも変化してきていると思います。教育的なことを考えても学生にもリーグ戦形式の試合でその競技に打ち込んでいる選手全員に出場機会を与えるべきだと思います。